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受動型アスペルガーの思考プロセスと経験談。

定型の人はそう思うかもしれないけれど…『私はこう思うんだ!』 受動型アスペルガーの思考プロセス。 それによって起きた実際状況を淡々と書いています。 私(受動型)、旦那(孤立型)、子供(受動型)、母親(積極奇異型)、各々固有の特性で噛み合わない感が面白困る日常会話も書いています。

『どちらでもいい』を選択出来ない。

■受動型アスペルガー編(3歳)■
『どちらでもいい』はこれほどまでに難しいものなのか…と思いました。

現在3歳半の子供。
言葉の遅れが2歳頃には1年以上遅れていたものが最近は半年~9ヶ月程に縮まり、日々言葉数も増えております。
そんな子供のここ数ヵ月のお悩み。

正解のない正解を探しています。

どういうこと?となるかと思います。
状況例をいくつか上げます。
  • スクラッチカードを削る。

9ヵ所あるうちの好きな場所3ヵ所を削るというもの。
えぇ、いたって簡単です。しかし、私の子供はこれを選べません。
『好き』も『3つ』も完全に理解はしています。

子供は9個のマスを指で一個ずつ触りながら私の顔をチラチラ様子見。
たまに『ここ?』と聞いてくるので「ここがいいの?」と聞くと、どうもそこがいいわけではないようで、またマスをいくつか触りながら私をチラチラ様子見。

そんな事をしばらく続けたあげく、「ママして~、僕しない。」といいます。

「ここにしよっか?」と提案しても、一度『しない』と言ったら絶対したがりません。

彼のなかではおそらくこんな状況なのでしょう。

チラチラ見ながら「ママ、これ正解?それともこっちのマスが正解?」と聞いている感じです。(たまに聞いてきます。)

言い換えればどのマスでも正解。
なのでどれを選んでも問題はないはずなのです。

  • どっちに隠れている?

図書館で借りた本での出来事。

あんぱんまんのキャラが公園や花壇に隠れているよ。右か左のページをめくってどっちに隠れているか当ててね。という内容のもの。

最初は機嫌よく見ていたのですが、ある日『読んで~』というので読んであげました。

最初の2体は『こっち!!』『こっち!!』と選び正解しました。
しかし、3体目どうやら右か左か忘れてしまった様子。

「分かんない。」という子供。
『じゃあ、どっちかな?好きな方開けてみて~。』
「分かんないー(怒)」
『こっちにする?』
「分かんないー(怒)おしまいー(怒)」

なにも怒らなくても…。


前者も後者も『どちらでもいい』を選べていません。
どちらも『間違いやハズレ』を極端に怖がっての反応です。

特に厳しく躾をしているわけではありません。
むしろ甘いくらいです。

基本的に受動型アスペルガーは失敗する姿を人に見られるのが嫌いです。
嫌いというより怖い…っというのがしっくりくるかな…?

根幹にどんな人にも変に思われたくない…常人でいたいという気持ちが無意識であります。(詳しくはこちら。)そこからのものだと私は思います。


今は日々、この子が失敗しても周りはそんなに気にしないんだよ。というのをゆっくり教え込んでいるところです。

簡単にやっていることを説明すると小さい失敗を繰返し、失敗は怖いものではないと言うことを身をもって経験させる感じです。

少し前までは好きなお菓子も選べませんでしたが、これをしてからなのか成長のお蔭か、異なるもの2つから好きな物を選ぶは出来るようになりました。そのせいか以前言わなかったワガママも少し言えるようになりました。(ワガママについてはこちら。)

また状況が変わればその都度書いていこうと思います。

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